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サニーヒル表山

since. 1987

名古屋市天白区表山3丁目

Total units. 186

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地下鉄「八事駅」を降り、閑静な住宅街を歩く事12分。
表山の頂上付近に着く頃に、それまでとは別の景観がゆるやかに現れます。

敷地の北側には「表山緑地」、南西には「表山南緑地」。見事なまでの斜面に建つ「サニーヒル表山」は、天白の街を見下ろすように設計された緑あふれる自然と一体化した集合住宅です。

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全部で12棟ある建物は、それぞれの地形にあわせて「階段型住棟」と「階段室型住棟」に分かれており各棟には「コモン」と呼ばれる住民共有の庭があります。

斜面を活かして植栽された木々と葉陰のベンチ。通路を歩けば大きな自然公園を散策しているような気持ちになります。

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各住戸は「フラット型」と「メゾネット型」の2タイプに分かれており、下層階は専用庭、あるいは人工庭、上層階には眺望豊かなルーフガーデンが設けられています。
各所に「出窓」や「アルコープ」「表出」といったそれぞれの住民の個性を生かす仕掛けも施され当時の新鋭の設計士による集合住宅設計が時代を先見したような新しい実験的なアプローチの場だった事を想像させます。

 

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1960年後半から1980年初頭にかけ、安藤忠雄の「六甲の集合住宅」(1983年)、井出共治の「ヒルサイド久末」(1985年)、ゆりが丘ヴィレッジ(1986年)を筆頭に各地に「斜面集合住宅」が建てられました。

斜面集合住宅への注目は「土地価格の高騰があり、もはや斜面地に計画をさざるを得ないという」理由に合わせて「なるべく地形や自然を残して、戸建てに劣らない住環境を開発する」という新たな試み、さらには「土着なものの再評価」といった時代の流れが背景にあり、「サニーヒル表山」が建つ八事丘陵地帯も斜面住宅のフロンティア的な存在で、同時期にいくつかの斜面集合住宅が建築されました。

 

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「サニーヒル表山」は1984年から87年にかけて住宅・都市警備公団中部支社と構造計画研究所によって設計されました。
当時の公団は民間の技術を導入し、民間の技術者や設計家もそこで先進的な集合住宅の設計、施工を学んだそうです。

当時だからこそ実現した設計からは、新築の集合住宅には見られない意想を感じます。
フラットな住宅が好まれる現代ですが、若い世代の住民の新たな手が入り、この先も住み継がれていく唯一無二の物語ある名作斜面集合住宅だと思います。

 

サニーヒル表山 概要

交通:地下鉄名城線・鶴舞線八事駅より徒歩で12分
構造:RC(鉄筋コンクリート)4階建
築年月:1987年7月
総戸数:186戸
管理方式:巡回
土地権利:所有権
用途地域:第一種低層住居専用地域
分譲会社:住宅・都市整備公団
施工会社:住宅・都市整備公団
設計会社:住宅・都市整備公団・構造計画研究所
管理会社:日本総合住生活
専有面積:74.22m² ~ 118.53m²
小学校区域:表山小学校
中学校区域:御幸山中学校

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