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Vintage Apartment
斜面集合住宅・タウンハウス
「私たちは平坦で特徴のない土地を好み、土地の凹凸はブルドーザーによって簡単に取り除いてしまうのだが、もっと洗練された人々は起伏の多い土地に魅力を見出すのだ」
1964年にニューヨーク近代美術館で開催された、「建築家なしの建築」の展覧会カタログの序文に書かれた、バーナード・ルドフスキー氏の言葉です。
「よくこの急傾斜の土地に、集合住宅を建てたものだ。。。」
斜面段々に建てられた建物を見上げ、思わずつぶやいてしまうような集合住宅が、名古屋近郊にもいくつか存在しますが、時代を経た今も、何故こんなにも魅力的に写るのでしょうか?
音楽もアートも、慣れ親しんだ生活様式を飛び越えたときに新しい何かが生まれます。
建物や人々の住まい方も例外ではないと著者は思います。
土地の高騰により、もはや急斜面にしか余地がなかった、ディベロッパーも尻込みするような急斜面。一見マイナスな土台をいしずえに、実験的な建築構想と新しい暮らしを形に残し、今もその場所を愛する人達が豊かに暮らす、名古屋近郊の斜面集合住宅をご紹介したいと思います。
参考文献:建築ジャーナル 2020年5月号 戦後住宅クロニクル 竹内 孝治
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